マイペンランちゃん　2009年12月31日

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2009.12.31

ふと目が覚めて、隣のベッドを見ると、ブスなオカマが寝ている。

おぉ、ホントに戻って来たんだ！！

ブスなオカマも目を覚ましたのか、起き上がってシャワーを浴び始めた。

シャワーから出て来ると、ランさんのタバコを吹かしながら、

『そろそろ帰るね。』

何処に帰るのですか？？

そう言ってブスなオカマは何処かに帰って行った。

僕はもう一度寝て、１０時くらいにエルと一緒に目を覚ます。

『ねぇ、ブスなオカマは何処に行ったの？？』

『ブスなオカマは田舎に戻ったよ。』

『え？？何で？？　バンコク帰らないの？？』

『ブスなオカマはお金無いから、バスで明日か明後日に帰るんじゃないかな・・・。』

ブスなオカマは車で１時間掛けて皆を送って、また戻って来て、一人でバスに乗って田舎にまた戻ったみたい・・・。

ブスなオカマって結構良い奴かも・・・。

エルとチェックアウトして、空港に向かう。

の前に、車を返さなくては・・・。

車に乗ると、ガソリンなし・・・はんぱねぇ！！

『ねぇエル。この車借りた店分かるの？？』

『うん。分からないよ。』

はんぱねぇ！！

『もう一回聞いても良い？？』

『何？』

『この車は何処に返しに行けば良いのですか？』

『もう一回言うね・・・分かりません。』

マジでエルはんぱねぇ！！

ここに居ても仕方が無いので、とりあえず車を出す。

『近くに行ったら分かると思うから、ランは適当に運転して。』

と言われても、右も左も分からないのに、適当も何も無い気が・・・。

ランさんの不安は他所に、エルは爆音で音楽を流しながら、

『ドライブ！　ドライブ！！』

と今日も御機嫌。

『エル。ここは右？左？？』

『トンパイ。トンパイ。』

この下り・・・。この人ホントに分かってない！！

運転する事１時間。

『ラン！お腹空いた！！』

この下り！？　この人ホントにお腹空いてる！！

適当に屋台の前で車を留めて、エルと御飯を食べる。

『ねぇエル。ブスなオカマに車借りた場所聞いたら良いんじゃない？？』

『携帯のお金ない。だから使えない。』

僕の携帯は充電が無い。

日帰りか１泊と思っていたから充電器とか持って来なかった。

『エル。じゃあコンビニ探すよ。』

『グッドメモリーna。』

どんな状況でも慌てないというか、マイペースというか・・・この人面白い。

御飯も終わって、再びドライブ。

コンビニで携帯チャージして、ブスなオカマにエルは電話する。

『ラン！！分かったよ！！』

『ホント！！何処なの？？』

『ホテルの近くだって。』

『エル、ホテルの場所分かる？？』

『・・・分かりません。』

やっぱりはんぱねぇ！！

ランさん頑張れ！！！
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車で走りながら、人を見かけると、車を寄せてホテルの場所を聞く。

その繰り返しで何とかホテルに到着。

ホテル出発から２時間以上掛けて戻って来た。

『グッドメモリーna。』

全てがその言葉で救われる・・・。

『ところで、お店は何処なの？』

『分からないです。』

『ちょっ、ちょっと！！　ブスなオカマに聞いてみてよ！！』

ブスなオカマに電話して、分かったのか、分からなかったのか・・・。

ホテルを出発して、再び聞き込み開始。

３０分以上掛かって、やっとお店に到着。

ホテルをチェックアウトしてから、３時間以上はドライブした・・・。

ランさん頑張れ！！！
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車を返して、飛行機のチケットを買いに行く。

が、夕方７時の便しか空いてない・・・。

現在の時刻は午後２時前・・・。

『エル。どうしよう？？』

『ランはどうしたいの？』

『何でも良いけど、映画か買い物か・・・マッサージ行く？』

『うん。じゃあドライブ行こ！？』

やっぱり僕の意見は無視なんですね！！

しかも、さっきまでドライブしてましたよね？？

『いやいや。店の場所も分からなく成るからもう車は要らないよ。』

勿論僕の意見は通る訳も無く、エルはまた同じ店から鍵を借りて来る。

『分かりましたよ。お姫様。』

１時間ドライブして、マッサージ１時間して、１時間ドライブして、御飯食べて・・・。

目的地の無いドライブ・・・マジはんぱねぇ！！

最後にエルはビューティーサロンで頭洗って、無事に４時間潰した。

レンタカー屋のオジサンに空港まで連れて行ってもらい・・・。

僕はバンコクに帰れるのですね！！

田舎のオバサンからエルに電話があり、僕に田舎御飯が渡せなかったのが心残りだったみたい・・・。

ありがとう、オバサン！！

『ラン。オバサンがニューイヤーは来ないか聞いてるよ？？』

もう来ねーわ！！

『エルが来るなら一緒に来るよ。』

『ランが来るならワタシも来るよ。』

ここでは意見聞いて来るんですね！！

もう一度だけ言うと、僕はあんまり田舎関係ないと思います・・・。

オバサンにありがとうを伝えて、僕たちはバンコクに飛び立った。

ありがとうオバサン！

ありがとうブスなオカマ！！

ありがとう皆！！