マイペンランちゃん

飛行機に乗ってベルト締めて・・・。

エルはギンサン握って・・・。

エルはランさんの隣に居る時は常にギンサンを触っている・・・。


機内食のサンドウィッチをキャッキャ言いながら食べて、あっという間にコンケン到着。


ランさんはコンケンの知識ゼロ。

イサーンの知識ゼロ。

地図上での場所は分かる。

よく『田舎はイサーンです。』というレディーに会う。

知っているのはこれくらい。

ハッキリ言って興味も無い。



ランさん頑張れ！！！
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エルはコンケン空港に来るのは初めてみたいで、空港に着くと、ブスなオカマの案内で知らないオジサンに着いて行く。



知らないオジサンの案内で車に乗り、知らない道を走って、お店に到着。

何の店か分からないまま、ランさんは外でタバコを吸う。

ブスなオカマとエルが何やら手続きしている。



タバコ吸いながら思ったけど、コンケンって思った程田舎じゃない。

ロビンソンがあったり、デッカいショッピングセンターがあったり。

想像以上に都会っぽい。。。



しばらくするとエルとブスなオカマ、オジサンの３人が店から出て来る。

『ラン、行くよ！！』

『はい。』

３人に連れられて、エルはランさんに鍵を渡す。

『何これ？？』

『鍵だよ。』

『見れば分かるけど、これって、この鍵って・・・。』

『そうだよ。車の鍵だよ。』

『そうですよね！？』

『ラン運転出来るでしょ？？』

『運転は出来るけど・・・。』


運転は出来るけど、まさかタイで運転とか考えてなかったし、免許の事もよく分からない。国際ライセンスなんか持ってないし・・・。日本の免許証もエルのアパートに置いて来たし・・・。


『ねぇエル、免許とか大丈夫なの？？』

『分からないけど多分大丈夫じゃない！！』


完全に人ごとですよね・・・。

まぁ何とかなるか・・・。


安易なランさんは国際無免許状態で運転席に座る。

『とりあえずどっちに行けば良いの？？』

『空港来るの初めてだし、いつもバスで帰るから分からない・・・。』



あの～、道分からないとか・・・それってはんぱねぇですよね！！



ランさん頑張れ！！！
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『あのねエル。僕は今日生まれて初めてタイのコンケンに来ました。』

『はい。知ってます。』

『だから、道なんか分かる訳無いし、タイ語も読めないから標識も分かりません。』

『はい。知ってます。』

『エルさんはイサーン御出身で、コンケンには来た事あるんですよね？』

『はい。でも空港来たのは初めてで、道はさっぱり分かりません。』


おいおいおいおいおい！！


『分かった。ランさんが連れて行っちゃる！！』

『はい。御願いします。ランなら何とかしてくれるでしょ！？』


その変な信頼感は何なんですか？？


ランさんはとりあえず車を出して、道なりに走る。


『エル、この交差点どっちに行こうか？？』

『トンパイ。　トンパイ。』

『エル、次の信号どっち行こうか？？』

『トンパイ。　トンパイ。』


ランさんの不安は無視で、車の中、爆音でCDを流して、ランさんの質問に全て『トンパイ。』で答えるエル・・・



はんぱねぇ！！



ブスなオカマも後ろの席でノリ乗り・・・。



はんぱねぇ！！！



『ラン！お腹空いた！！』

ブスなオカマとエルから御飯の要求。

『何処か食べる所あるの？？』

『分からない。　ランが決めて！！』



だから、道も店も何も知らねぇし、タイ人のオメー等が分からないんなら、ランさんが分かる訳がない！！



ランさん頑張れ！！！
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と思ったけど、ちょうどバーベキューらしき店の前を通過した。

ランさんはUターンして、店に行く。


ランさんが偶然選んだ店は、オープンカフェスタイルのバイキング形式のバーベキューで、牛肉、鶏肉、豚肉、魚類、デザート・・・、色んな物が食べ放題。


『ラン、よくこのお店知ってたね！！』

この人は僕とコントしているのですか？？

『うん。前に来た事あるから。』

『本当に！！』


もう１回言います。僕ぁコンケン初めてです。


ブスなオカマは死ぬ程食べる。

ランさんも負けずに食べる。

エルはブスなオカマの食いっぷりに見とれている。


チェックすると３００バーツ。



安い！はんぱねぇ！！！



ランさん頑張れ！！！
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つづく


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