マイペンランちゃん

金さん部屋訪問作戦を決行してから翌る日。



『ラン君。バリ島には妹も行くけど良いでしょ？』



馬鹿野郎！


良い訳ねーじゃねーか！



『構いませんが・・・。』



ダメって言えねーよ！



『妹は2年前バリ島に行ってないから、行ってみたらしいの。』



だからって今回じゃなくたって良いんじゃねーの！



『さようでございますか。。。』



『良かった！もしダメだったらどうしようかと思ってたの。』



だから良くねーよ！



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『じゃあ、明日ね！！』



電話を切ってちょっと考えた・・・。



妹が一緒に来るってことは、絶対に部屋は別々。。。


ハッキリ言って行く意味なし。。。


しかも妹の事あんまりしらねーし、金さんにも気を遣うのに妹まで来られたんじゃ、全く楽しくねぇ！



どう考えても楽しくない事が確定しているバリ島旅行。



ちょっとイラついたので、金さんに電話して文句言ってやった。



『どうしたのラン君？』



『すいません。何度も電話して。』



『ううん。構わないわ。』



『あのですね・・・。バリ島にはどうしても妹さんもご一緒しなければならないのでしょうか？』



『どうして？どうして一緒に行ってはダメなの？』



だからさ、俺はオメーのメッシー2時間男じゃねーんだよ！


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『ダメってことはないのですが、できれば二人で行きたいのですが。』



意外と素直に言えた・・・。



『ラン君、聞いてくれる？』



聞かなくても良いですか？



『は、はい。』



『ワタシのお母様はタイ人なの。』



オメーのお母さんがタイ人じゃなかったら、オメーは何人なんだよ！？



『はい、知っております。』



『ラン君はタイ人の母親の事あんまり分かってないでしょ？』



分かってるつもりですが・・・。


エルやら妹やら、何人かの母親に会ったけど皆さんウェルカムな感じで、ご飯をいつも奢らされてましたけど・・・。


『はい。多分あまり分かってません。』



『タイ人の母親はね、ものすごく厳しいの・・・。ワタシだって時々嫌になるわ。』



『そうなんすか？』



『そうよ、お母様が二人で旅行に行くことを許す訳がないですわ。』



『そ、そうなんすか。だったら僕と一緒に行くって言わなければ良いじゃないですか。』



『ラン君。嘘はダメよ。』



真面目か！


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『けど、僕も金さんも子供じゃないし・・・。』



『そうよ。けど、ダメなの・・・・。結婚してないから・・・。』



『けっ、結婚！』



『そう。結婚もしてないのに二人だけで旅行に行くことを私のお母様は許さないわ。』



重いよ・・・。


てか、箱入りか！



『わ、分かりました。』



『分かってくれてありがと。』



完全な無駄な抵抗に終わり、3人でのバリ島旅行が確定した。。。



行くの止めよっかな・・・。



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つづく


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