2010.06.04
ロングステイ ~エル~
赤軍騒ぎがピークを迎える少し前、僕はエルと部屋で映画鑑賞していた。
見た映画は『20世紀少年』。
ともだちの正体が知りたい!!というエルの要望でレンタル。
僕もともだちの正体に興味があった。
『ランはともだちの正体知ってるの??』
『ううん。知らないよ。漫画で読んだ事はあるけど、映画の正体と漫画の正体は違うらしいからね。』
『ふーん。ランは知らないんだ!!』
『え!?エルはともだちの正体知ってるの!!?』
『うん。知ってるよ。』
『え!?エルはまだ見てないって言ってたじゃん!!』
『うん。まだ見てないよ。けど、分かるんだ。』
『エルはともだちの正体は誰だと思うの?』
『ともだちの正体はタクシンだよ!』
『???』
『絶対にタクシンだよ!!』
この数日後に赤軍が登場して、タイは危険な嵐に巻き込まれて行った。
エルの意外な発想もある意味正解だったのかも・・・。
ランさん頑張れ!!!
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ではつづきです。
様子を探る為エルに電話してみると、怒っている様子はない。
『ラン、今何処に居るの?』
『今部屋の近く。』
『何で電話に出ないの??』
『友達の部屋から歩いて帰って来たから気がつかなかった。』
『とにかく急いで帰って来て。』
全然普通・・・ビビって損した!!
ランさん頑張れ!!!
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部屋に戻って、エルを見ても、全然普通。
普通・・・。
普通過ぎる・・・!!
普通というか、いつもよりもテンションんが低い。
いつもはテンション高いエルが・・・。
逆に後ろめたい僕は、いつもよりエルに気を使ってしまう。
『ラン、何処で何してたの?』
『友達と御飯食べてた。』
『ランはワタシの事気にならないの?』
『気になりますよ。』
『じゃあ何でいつも電話してくれないの!?』
『だって、エルは仕事でしょ。』
『そんなの関係ない!いつ携帯見てもランからの着信がない!!』
『仕事中に電話したら邪魔になるし・・・。』
『ワタシはランが仕事中でもいつでも電話する。ランはワタシが電話するのを邪魔って思ってるの!?』
『思ってないよ。けど、エルはお客さんと一緒だったら、お客さんにも悪いし・・・。』
『客なんて関係ないわよ!!』
段々エルさんのボルテージが上がってまいりました・・・。
ランさん頑張れ!!!
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『ランはワタシの事なんてどうでも良んでしょ!!』
『何でそう思うの?』
『だってランから着信もないし、何時に帰って来るのかも聞かれた事もない!!店の友達に話しても皆ランはワタシの事を愛してないって言う!!』
そういうと、エルは泣き始めた・・・。
『店の友達に何が分かるの?』
『だって、皆の彼氏は仕事中でも電話いっぱいしてくるし、仕事に行くなって怒ったり、ヤキモチがあったり・・・。何でランはないの!!!?』
電話ごときでそんなに!!
『仕事中に電話して、何になるの?何か用事があるの?』
『用事がないと電話したらいけないの!?』
『・・・・・。』
『ワタシが仕事の間ランが何してるのかすごく気になるし、声も聞きたいし・・・それじゃダメなの!?』
『・・・・・ダメじゃないけど・・・。』
話が終わりそうもない・・・。
仕方ない、あの作戦でいくか・・・。
『エル、ゴメン。エルに興味が無いとかそういうんじゃなくて・・・。』
謝る作戦。
『ごめん。これからは気をつけるから。』
何を気をつけるのか・・・。
強引に話をまとめて、
『エル、お腹空いたから御飯食べに行こう。』
全然空いてないけど・・・。
泣いてスッキリされたのか、エルさんは笑顔でこう言った。
『ラン、本当は今日、何してたの??』
ランさん頑張れ!!!
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つづく
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見た映画は『20世紀少年』。
ともだちの正体が知りたい!!というエルの要望でレンタル。
僕もともだちの正体に興味があった。
『ランはともだちの正体知ってるの??』
『ううん。知らないよ。漫画で読んだ事はあるけど、映画の正体と漫画の正体は違うらしいからね。』
『ふーん。ランは知らないんだ!!』
『え!?エルはともだちの正体知ってるの!!?』
『うん。知ってるよ。』
『え!?エルはまだ見てないって言ってたじゃん!!』
『うん。まだ見てないよ。けど、分かるんだ。』
『エルはともだちの正体は誰だと思うの?』
『ともだちの正体はタクシンだよ!』
『???』
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様子を探る為エルに電話してみると、怒っている様子はない。
『ラン、今何処に居るの?』
『今部屋の近く。』
『何で電話に出ないの??』
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『とにかく急いで帰って来て。』
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普通・・・。
普通過ぎる・・・!!
普通というか、いつもよりもテンションんが低い。
いつもはテンション高いエルが・・・。
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『ラン、何処で何してたの?』
『友達と御飯食べてた。』
『ランはワタシの事気にならないの?』
『気になりますよ。』
『じゃあ何でいつも電話してくれないの!?』
『だって、エルは仕事でしょ。』
『そんなの関係ない!いつ携帯見てもランからの着信がない!!』
『仕事中に電話したら邪魔になるし・・・。』
『ワタシはランが仕事中でもいつでも電話する。ランはワタシが電話するのを邪魔って思ってるの!?』
『思ってないよ。けど、エルはお客さんと一緒だったら、お客さんにも悪いし・・・。』
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『何でそう思うの?』
『だってランから着信もないし、何時に帰って来るのかも聞かれた事もない!!店の友達に話しても皆ランはワタシの事を愛してないって言う!!』
そういうと、エルは泣き始めた・・・。
『店の友達に何が分かるの?』
『だって、皆の彼氏は仕事中でも電話いっぱいしてくるし、仕事に行くなって怒ったり、ヤキモチがあったり・・・。何でランはないの!!!?』
電話ごときでそんなに!!
『仕事中に電話して、何になるの?何か用事があるの?』
『用事がないと電話したらいけないの!?』
『・・・・・。』
『ワタシが仕事の間ランが何してるのかすごく気になるし、声も聞きたいし・・・それじゃダメなの!?』
『・・・・・ダメじゃないけど・・・。』
話が終わりそうもない・・・。
仕方ない、あの作戦でいくか・・・。
『エル、ゴメン。エルに興味が無いとかそういうんじゃなくて・・・。』
謝る作戦。
『ごめん。これからは気をつけるから。』
何を気をつけるのか・・・。
強引に話をまとめて、
『エル、お腹空いたから御飯食べに行こう。』
全然空いてないけど・・・。
泣いてスッキリされたのか、エルさんは笑顔でこう言った。
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